家を建てる理由は何ですか?
どうして家を建てたいのか?
理由は人それぞれだと思いますが、そこを少し突き詰めてみると、作りたい家の形が見えてきます。
例えば、子供が生まれるから家族三人で暮らす家がほしい、という理由である場合なら、当然子供部屋や子供の成長に合わせた間取りなどを考える必要があります。
でもそれって、本当に家を建てる必要はありますか?
子供の成長に合わせて、賃貸物件を借りれば済む話かも知れません。
資産形成のためですか?万が一の場合家を残せるように建てるのですか?
金利が安いから?消費税増税前だから?
理由は人それぞれ
理由は本当に様々で、そして一つではありません。
複雑に絡み合うのが家造りの大変なところであり、面白いところです。
建築学には「壮大な雑学」という言葉があります。
建築は、人間の生活を容れる器ですから、社会の殆どの領域において関係してきます。
そのため、建築を考える際にはありとあらゆることを考える必要がありますし、家を建てるときにはありとあらゆることが関係してくるのです。
家造りは事業
家造りは事業です。
数千万の投資をして、何を求めますか?
家族の暮らし、資産形成、老後の安心など求めるものは色いろあると思います。
数千万の事業投資をするからには、失敗するわけにはいきません。
家を建てる理由の部分は、言ってみれば事業理念と同じです。
家造りの根幹とも言えるべきところです。
ここが曖昧なままだと、家の間取り、予算、デザインなどが全て曖昧なままに進んでしまいます。
もちろん、金利が安いうちに建てたい、など外的な要因はあるかもしれませんが、この理念の部分は施主であるあなたにしか考えることが出来ません。
家造りの理由を最も考えるべき
ですから、家を建てようと考えた時には、この理念部分に一番時間をかけるべきだと思います。
最初は思い浮かばなくても、色々と家を見ていくうちに思いつくかも知れません。
見ているうちに、いまは建てる時期ではないと思うかもしれません。
注文住宅を建てたあと、後悔する人が多いのは、この理念部分が突き詰められていないからだと思います。
ハウスメーカーの営業や工務店と話をした際に、この理念部分まで聞いてくることは少ないでしょう。
各メーカーは、自社の製品を売るために存在するのであって、本当に満足してもらえる家を建てる(あるいは建てないという選択)という考えで営業する人は少ないからです。
中には、ここをしっかり考えましょう、と言ってくれる人もいると思いますが、なかなかそこまで突っ込んだ話はしてこないことが多いです。
それは、聞いても明確に返事が返ってこない上に、そこまで腹を割って話してくれる施主も少ないからです。
事業パートナーを見極める
家造りは事業です。そしてハウスメーカーや工務店は事業パートナーです。
しっかりとあなたの考えを伝えて、真摯に対応してくれるメーカーを選ぶべきではないでしょうか。