注文住宅のすべて 知識全般

家を建てるときにはハウスメーカーと工務店のどちらを選ぶ?

家を建てるときに悩むことはたくさんありますが、工務店で建てるかハウスメーカーで建てるか、も悩みどころの一つでは無いでしょうか。

どうして悩んでしまうのか?ということから考えてみましょう。

 

最終的にどうやって選べばいいのか?

最終的にはどうやって選ぶか、は永遠のテーマでしょう。

各ハウスメーカーによって工法も違えば、価格も違います。

工務店であれば、直接現場の人間と話せます。

 

私がお勧めする選び方は、少なくともハウスメーカーと工務店、両方に足を運び、プランを書いてもらうことです。

注文住宅の営業は、そんなにしつこく連絡してくることはありません。

大きな買い物ですし、商品によっても差がありますので、不動産業者とは違います。

 

余談ですが、不動産業者がしつこく連絡してくるのは、みんなが同じ商品(土地・建売)を扱えるからです。

つまり、どこから買っても手に入る物件は同じなので、業者側からすれば、自分のところから買ってほしいわけです。

そのため、他に取られまいと連絡を入れざるを得ないのです。

 

話を戻します。

家造りにもっとも大事なことは、ちゃんと自分の建てたい家を建ててくれるかどうか、です。

そのためには、まず設計プランが必要となります。

設計プランには、様々なメッセージが込められます。

 

例えば、ハウスメーカーであれば、最新の工法を組み込んでくるかも知れません。

工務店であれば、思っていたより安い金額を提示してくれるかもしれません。

 

設計プランが出来上がった時点で、一度は話を聞くことになると思いますので、そこで判断をしても全く遅くありません。

どこのハウスメーカーも、工務店も、そこまでは無料でやることを想定しています。

ですので、単純に説明を聞くだけではなく、実際にプランを描いてもらうことが重要なのです。

 

ハウスメーカーで建てるメリット

では、ハウスメーカーで建てるメリットは何か。

これは安心感が大きな理由ではないでしょうか。

ハウスメーカーとは、コンビニで言えばセブンイレブンやローソンのようなもので、基本的には知名度が大きく仕入れ量によるスケールメリットもあります。

大量の資材を仕入れるため、同じ部材を単純に価格で比べれば、工務店よりも確実に安く作ることが出来ます。

 

しかし、ハウスメーカーが知名度が高いということは裏を返せば、それだけ広告を使っているということです。

安心感はブランディングであり、ブランディングは知名度であり、知名度とは広告量であると言っても過言ではありません。

つまり、ハウスメーカーの安心感とは、広告費によって作られていると言ってもいいでしょう。

 

知名度はそのまま施主の負担になる

では、その広告費はどこから捻出されるのか?

これは、家を建てる時の金額に反映されるのです。

これが大体どのくらい加算されているかというと、5%~10%加算されています。

 

ここが、ハウスメーカーと工務店の差額になるのです。

例えば工務店で2,000万で建つ家があったとすれば、ハウスメーカーでは2,050万~2,100万になるということです。

金額が大きいので大した差に思わないかも知れませんが、50万円あれば家具を新調することも出来ますし、金利を考えると返済期間にして半年~1年は長く返すことになります。

 

 

ハウスメーカーは、やはり建てている数が違いますので色々なノウハウが蓄積され、デザインなども様々なものがあります。

さらに、ハウスメーカーには建築業界の最新情報が入ってきますし、なかには建材を独自に作っているところもあります。

これらのメリットを総合したものがハウスメーカーなのです。

 

工務店で建てるメリット

それでは、なぜ工務店と悩んでしまうのか?単純に価格だけの問題でしょうか?

これは、「顔が見える」という安心感でしょう。

 

知名度が高いため、ハウスメーカーは下手なことが出来ません。

ただし、工事をするのは結局職人であり、ハウスメーカーの社員ではありません。

少なくとも、以下のような発注ルートが一般的です。

 

・施主>ハウスメーカー>工務店>大工などの職人

 

間にハウスメーカーが入ることで、実際に工事をする人とは顔を合わせることがありません。

工事の際に現場に行けば会うことは出来ますが、こちらからは選ぶことが出来ないのです。

 

これが、工務店となると話が違ってきます。

工務店は多くの場合、元々大工である場合や、現在も大工であることが殆どで、つまりは現場を知っている人間と直接顔を合わせて決めることが出来ます。

 

顔を合わせて設計段階から打合せをするということは、施主の意図を深いところまで汲み取ることが出来、それを即座に現場に反映できるということに繋がります。

もちろん、ハウスメーカーが出来ないということではありませんが、この点においては工務店が優位に立つでしょう。

 

家を建てる、というのは一大事業であり、工務店では計画段階から現場の人間が携わっている、ということです。

計画段階から事業に携わった人間が、適当なものを作ることは一般的には少ないはずです。

このあたりが、工務店の安心感に繋がるのでしょう。

 

工務店のデメリット

ただし、工務店では資材のスケールメリットは出せないところが多いですし、デザインについてもそれほど高くないことが多いです。

この辺りが、工務店のデメリットかも知れません。

 

価格だけでみれば、やはり工務店の方が安く済むことが多いのですが、使っている部材もきっちりと見分けることが必要です。

なかには、スケールメリットも出せるし、デザイン力がある、という工務店もあります。

 

まとめ

結局のところ、自分の目と耳と足で確認をしないと決めるのは難しいのです。

そのためには、プランを描いてもらうこと。

そして、そのプランに込められた考えをしっかりと打ち合わせするようにしましょう。

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